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梅毒はキスやコップからも感染するの?

2019年07月27日
患者を癒している医者

近年は日本国内で梅毒患者が急増しており、特に女性の間で感染が拡大しています。以前は男性の同性愛者に多い病気でしたが、ここ数年は性風俗業に従事する女性の患者が急増する傾向が見られます。梅毒は他の性病と比べて感染力が非常に強く、1回の性交でも高い確率で伝染することが知られています。HIVやクラミジアなどの病原体は、性行為の際にコンドームを着用することで感染するのを防ぐことができます。これに対して梅毒は性器以外の患部に接触をするだけで伝染をするので、コンドームを使用したとしても防ぐことができません。

梅毒は、いくつかの段階を経て症状が重症化します。初期症状(第1期)として、伝染して3週間ほどが経過すると感染した場所(陰部・口唇・口腔・肛門が多い)に皮膚が盛り上がった潰瘍(しこり)ができます。この潰瘍は痛みがなく放置しても数週間で自然に消失するため、この時点で病気に気づかない人が多いです。初期にできる潰瘍(しこり)に触れるだけで簡単に他の人に伝染をしてしまうので、キスをしたり性交の際に皮膚が触れることで相手の人にうつってしまいます。

淋病やクラミジアなどの性病は性行為以外で他の人に伝染することはありませんが、梅毒については性行為以外の場面でもうつる可能性があります。口唇に潰瘍ができた場合は、患者が使用した直後のコップを使い回しするだけでも感染する恐れがあります。ただしある程度の時間が経過すればコップに付着した病原菌が死滅するため、日用品の使い回しで過度に心配をする必要はないでしょう。ただし性行為や疑似性行為でキスをしたり患部に触れるだけでうつるので、十分に注意が必要です。

梅毒はペニシリン系の抗生物質を服用すれば完治させることができますが、治癒した後も終生免疫を獲得することができません。このため、治療が終了した後も再感染すると再発を起こしてしまいます。病原体は性行為の相手から伝染をするため、診断された場合にはパートナーも感染している可能性が非常に高いといえます。このため、パートナーも一緒に治療を受けて完治させる必要があります。ピンポン感染を防ぐために、お互いに完治するまでは性的な接触を避けることが求められます。

梅毒は段階的に症状が出て重症化しますが、初期症状に気づきにくい上に潜伏期間が長いという特徴があります。第1期(皮膚の潰瘍)や第2期(赤い湿疹)は痛みなどを感じることがなく、放置しても自然に消失します。そのため、病気に気づかずに他の人にうつしてしまうケースが多いです。梅毒は自覚症状では気づきにくいので、複数の相手と性交をしたり性風俗関連に従事している人は定期的に検査を受けることが大切です。梅毒の検査は保健所で受けることができますし、検査キットを使用する方法もあります。